週刊アスキー+の想いをつなぐ編集力や ほぼ日刊イトイ新聞の今日のダーリンは日課として目を通した方が良いと思います。 ※アスキーは週1更新
田舎にて思うこと
色々な人のエントリーを読むことによって自分が漠然と言語化できない状態で
考えていたことを「あぁーそれそれ!」と思い当ることってありますよね。
それそれ!のフィット感が書き手の本当の想いと合致しているかどうかは別物として。
人が書いた文章を読むことはためになる
いつも読んでいる四畳半ワークスさんのエントリーを読んでいて
ただ、SEO対策によって集客を狙うって言うのは、基本的に
「長期的視点に立って有用なものを公開し続ける」ということが前提となる。
という一文で「やっぱりそうだよなぁ」と思いました。
>> 手っ取り早くSEO対策に慣れるためのブログネタの考え方
そうだよなぁというのをぼくなりに色々考えてみると
・中長期の大方針にそえるべき戦略
・組織は戦略に従う、の原則通り運用体制を構築する必要がある
ということを感じているのですが
もう一ついうと企業側から「有用なコンテンツを公開する」すると同時に
「見つけてもらう」ためのテクニックをしっかり取り入れていくことで
現在、上位表示されているけれど、実は全体からみると信頼性が低いとか
質が低いコンテンツが徐々に駆逐されていくのではないか
ということを今更ながらに考えていました。
まぁこのこと自体性善説に立った考え方なのでしょうけれど。
こんな経験があるはずだ
たとえば冬になって喉が痛いだとか、口内炎ができたのでその原因はなんだろうとか
目がかすみがちなのでどうしたものだろう、冬になり肌が痒い原因は何だろう
とか健康について調べてみたりすることがありませんか?
表示されるサイトは必ずしも専門家のサイトではない
身体の症状だとか、どこのツボを押したら症状に..といった類の
疑問に答えてくれているサイトはQ&Aサイトや、アフィリエイト関連のサイトが多くないですか?
この回答は本当か?とつい思いますし、そもそも情報は最新の情報なのだろかと疑い
再び検索をしなおしてしまい、いつまでたっても欲しい回答が得られない...。
検索ワードで企業サイトに辿り着くのは意外に少ない
企業や医療機関が打ち出している情報が全て正しい、とはさすがに信じていませんが
なかなか検索で想像しているようなクレジットが掲載されているサイトが表示されない時
協和キリンさんのサイトなどがポロっとでてくると妙に安心しませんか。
http://www.kyowa-kirin.co.jp/kayumi/part01/cause/
時々医学部の論文などが表示されて難しすぎて理解できないという事はあるにしても。
餅は餅屋ではないですが、プロの専門家として事業を営んでおられる方や
職人さんであったり、ハウスメーカーの方だったり
その道の方がよりユーザの「教えて!」に応えるようなコンテンツを
出していただけると非常にありがたいのですよね。
(Allaboutを見ろというのはちょっと話がややこしくなるのでワキにおいて)
智慧と時間と手間をかけるのが基本
地方の店舗、企業にはこうしたコンテンツそのものを
公開する場を持っていない会社が物凄く多いと思います。
そもそもウェブサイトを持っていなかったり、持っていたとしてもコンテンツ不足であったり
無料ブログで日常を公開しているだけであったりだとか
デザインも昔すぎてしまって訳わからない状況だとか。
首都圏とのタイムラグで測るなら5年、下手すると10年近く時の流れが違う気がします。
こういう状況を少し変えていくだけで、地域に関して流れる情報も変わるでしょう。
企業としてはそこから得られる流入データをしっかり把握管理していくことで
組織体質や売上構成や顧客構成なども変わっていくと思います。
その為にはウェブサイトの戦略そのものを見直すとか
ウェブサイトのコンテンツに関する運用体制そのものを作り直す必要があるのですけれどね。
最新の事例を追いかける必要はない
事例を見ていたりすると大手企業のマーケティングの取り組みだとか
スタートアップベンチャーの取り組みがクローズアップされていますが
それにはやはり理由があるものです。
地方企業、特に僕がいま暮らしているような都市(都市というにも怪しい規模)だと
金もなければ知名度もないし、情報交流の絶対量が都市部に比べて圧倒的に少ないわけです。
情報交流の絶対量が少ないということは、交流する人も
限られた枠の中に留まってしまうので少なくなります。
そうなると自社の事業・店舗についての客観的意見を貰える機会が恐ろしく少ないのです。
これは案外怖くて(刺激がなくなるということもありますが)
-
・現状に満足してしまう
・自分たちが先頭集団にいるような気がする
・相対的な評価がないところでモチベーションを保ち続けるのは難しい
・文字情報だけでコンテクストを理解するのは難しい
という状況になるということです。
情報を得るには能動的にならなければなりませんが、能動的に行ける場面が
ウェブ上にしかないというのは圧倒的に不利です。
インバウンドマーケティングがハマると思う理由
地方ってやっぱり土木とか建築関係に依存している比率が少なからず大きいので
現在のような状況だと緩やかに衰退していくのですよね。
風が吹けば桶屋が儲かる方式で、経済が回っている町としては
どうしなければいけないかとなると基本に立ち戻って
-
・金があれば金を使う
・金がなければ智慧を使う
・智慧がでれば時間を使う
という至極当たり前のことになるのではないかと。
ここにインバウンドマーケティングという戦略が物凄く当てはまると思っています。
なぜなら日常的に能動的にアクセスできるポイントと人が地域商圏では少ない訳ですから
ウェブを介して情報を発信し続けて、全国のユーザの方に見つけて貰うのが
コスト的にも一番良いハズなのです。
1次2次産業でもウェブサイトはありじゃないか
例えば年始(2013年)に備えて我が家では丹波産の黒豆を購入することになりました。
ただ近所のスーパーではもう丹波産の黒豆は取り扱っていないのです。
その理由を聞いたところ値段が若干高めなので売れないから、だそうです。
しかし「正月の黒豆=丹波産を食したい」とこだわった自宅ではウェブで検索を行う訳です。
その時、しっかり表示されてなおかつ調理方法が掲載されていたり
或いは栄養について掲載されるサイトだったりすると
ここで購入しようかなという気持ちになるのですよね。
またそのサイト運営者が地元地域のNPO法人だったりすると
浪花節に弱い自分としては涙腺を刺激されるのです。
ということで我が家ではその流れでそちらのサイトでお世話になりました。
これは自分だけの事例ですし、極端な例なのかもしれないけれど
そもそもウェブサイトをきちんと持っておらず、コンテンツも商品を並べただけでは
コンバージョンする確率もグンと下がると思うのです。
だから地方企業、地方の店舗ほどインバウンドマーケティングというコンセプトに則って
今からその仕組み作りに着手したほうが絶対にいいと思う。
人手の問題だとか知識の問題だとかデータベースの問題だとか色々あるけれど
まずはやると決めて動き出すことが大事。
それが経営の仕組みを作ることにもなってくると思うのです。
他の競合がまだ手を付けていない今が尚更チャンスだけれど
「他がやっていない」のがクセモノ。
だからこそやる人と、だからこそやらない人がいるのだよなぁ。
積み重ねが実績となる
インバウンドマーケティングは中長期的に威力を発揮する取り組みなので
今日明日の売上を狙う人にはなかなか理解されないかもしれないですね。
でも今日明日を狙うのは販促であって、仕組みづくりとは異なるものです。
(だからぼくが言っているのは仕組みづくりなのです)
ぼく自身のキャリアを振り返ってみると、数年前の、あの時あのサービスにコンテンツを追加して
しっかり更新し続けていき、データ整理体制を構築しておけば
現時点でも相当な無形資産にはなったのだろうなと振り返ることがあります。
そういう振り返りは当然のように悔いが残るものですし
今から未来に向けては、そうではない現実を作り出したい想いに繋がっています。
ですから冒頭のように
長期的視点に立って有用なものを公開し続ける
という積み重ねたものが価値を産み出していく的な文章をみると思うところがあるわけで。
>> 町の床屋を激変させた言葉~大串哲史・オオクシ社長に聞く
>> 株式会社オオクシ
ここも仕組みを思い切り転換して上手くいった事例なのかなと思う。
自分の出発点を自分が理解しておくこと
そもそも自分自身はマーケッターや情報を作り出していく側の人ではなく
組織運営側の人としてそれらの提唱された概念に則り、使っていくことで
今までキャリアを積み重ねてきたので様々な概念、戦略、戦術手法や
ツールを取り入れて売上を上げていくのか
その戦術を運営する組織をどう構築していくのかという視点が常にあります。
そこでインバウンドマーケティングという概念、仕組みに非常に共感し興味を持つわけです。
ここ10数年来のSEOやSEM、CRM、ブログやリードマネジメントやコンテンツマーケティング
ソーシャルメディアマーケティングだとかこうしたものを包括して
経営戦略にまで持っていける可能性があるところがいいわけです。
ただそのために必要な知識は何なのか、これはどういう概念なのかということは
きちんと正しく理解しなければいけないだろうと思いますし
費用対効果の算出はどうすべきなのかといったことや
はたまたマーケット自体がどういう風に
立ち上がっていくのかは非常に興味があるところです。
個人的には来年はこうしたことをきちんと語らいあう地元の知人なり
地域企業の方々との輪を広げていくことがやらなければいけないことの1つであり
その為に何を積み重ねていくのか、それともう1つ考えている(依頼されている)ミッションと
どう結び付けていくのかということをテーマにしなければ、と考えている次第です。
とりあえずその前にセミナーなりに出席するために上京なり上阪なりしようかなと考えていますが
まぁこの辺は体調と雪次第ってことで。